上棟の前段階で行う「土台伏せ」という工程です。
基礎の天端に基準になる墨を引いてそれに沿って土台を
基礎の上に置いていきます。
部屋の間仕切りの基準になるので大事な作業です。
基礎の幅は土台よりも広く造られていて少し余裕があります。
なるべく中央に伏せていきます。
部屋は正方形または長方形ですから、墨は正確に直角を出さ
なければなりません。
そして基礎の天端は水平でなければなりません。
これが傾いていたり、波打っていたりすると家自体が傾くこと
になります。
レベラーという無収縮モルタルを流して水平状態にしています。
さらに基礎工事完了時にレベルで天端の高さをチェックして場合
によってはサンダーで削ったりして調整をします。
写真は土台にアンカーボルトを通す穴の位置決めをしているところ
です。
「腰掛鎌継ぎ」と言われる土台の継ぎ手です。
半分腰掛けるように載るように上半分が欠き込まれています。
そして欠き込みが矢じりのように掛かりがあるのでそう呼ば
れています。
他にも「腰掛あり継ぎ」というもう少し単純な継ぎ手もあります。
土台の継ぎ手は比較的簡単ですが、梁の仕口や継ぎ手、柱の継ぎ
などたくさんの継ぎ手、仕口があります。
昔の大工さん(先人)が考え出した継ぎ手です。
プレカット全盛ですが、工場がなくても人力でできる伝統的な
技術です。