リフォームの打ち合わせをしていて、時々思うのが耐震や断熱
のことについてあまり知らない人もまだたくさんおられると
いうことです。
リフォームするくらいですから当然、冬寒いとか地震が来たら
心配といった悩みがあると思います。
ところが、単純に間取りを少し変えて使いやすくなればいい、
古くなった床、壁、天井が新しくなればいい といったことを
望まれていることもあるということです。
図面や現地調査をもとに構造計算をして現況の評点と改修後の評点
を提示しても業界の人間でこそわかっても一般の人には理解できない
のも無理はありません。
また「どうしてサッシを取り換えるのか」といった疑問を感じている
人もいます。
家の断熱性能を高めるにはやはりサッシを断熱性のいいものに取り換
えるのが一番効果がありますが、単板ガラスでも不便を感じていない
かもしれません。
地震と言っても本当に起きるかどうかは誰にもわかりませんし、今の
ままだと危険かどうかもわかりません。
サッシも別に取り換えなくても特別寒いわけでもないと思われている
かもしれません。
これは施工する側の思い込みですね。
もちろん中には耐震性や断熱性を根拠を示して数値で提示してほしい
という人もいます。
ある程度理解している人のほうが説明しやすいこともあります。
調べすぎて何が本当かわからなくなっている人はこれはこれで大変ですが。
すべての情報が正しいわけではありません。
耐震工事をしたから大きな地震が来ても大丈夫というわけでもなく、
断熱工事も暑さ、寒さは住む人の感覚です。
リフォーム工事は建て替えに近いような工事が多くなりましたが、
原点は営繕ですから何に困っているか、何が不便なのか、古くなった
ところを修繕するだけでもリフォームです。