耐震補強のリフォームです。

一般的に耐震補強といえば筋違や合板を土台・柱・梁

にわたって取り付けます。

しかし、中には床や天井を傷めたくない場合もあります。

そんなときの耐力壁には柱間に補助材を取り付けて床上

から天井の間に合板を貼ることで耐力を取る部材もあり

ます。

写真の部材がそうです。

合板にうっすらと商品名が映ってますが、いろんな材料が

あるものです。

しかしこれは特殊な場合に使うもので材料費もそれなりに

します。

ふつうは耐震リフォームとなれば、床や天井を撤去してし

まうことが多いのでこのような変則的なことはあまりあり

ません。

 

現代の家はほぼ100%在来工法で施工されています。

リフォームでも築50年くらいならばほぼ在来工法です

が、そこを超えると伝統工法の家が出てきます。

在来工法の場合は補強のためのソフトがかなり普及して

います。

外注しなくても自社でも構造計算できます。

伝統工法の場合は在来のように簡単にはいきません。

計算の仕方が特殊でほとんどの場合、専門の構造計算会社

に依頼することになると思います。

そして、純粋な伝統工法なら伝統工法に即した補強方法

もあれば現行の在来工法に変えてしまうという方法もあ

ります。

しかし、中には混構造といってリフォームにより伝統工法

に在来工法が継ぎ足されていることがあります。

こちらのほうが難しいですね。

また、リフォームによって大事な構造材がなくなっている

こともあります。

古民家にありがちなことです。

通り土間など土間の生活を基準に造られているので、床を

造ると梁が低いところに設けられているので邪魔になるか

らです。玄関の敷居などもそうです。

そして何でもかんでも上から建材を貼って見た目をきれい

にするリフォームが流行ったようでこれもよくありません。

壁の中で構造材が傷んでいても気が付きません。

手つかずの状態が一番いいと思います。