伝統工法の家です。
仕上げの段階に入って天井のパテ処理が済んだところです。
石膏ボードに和紙を貼りますが、目透かしになっています。
石膏ボードをくっつけずに少し隙間を開けて底目地が見え
る仕上です。
左官屋さんが壁の漆喰を塗っています。
こちらはタイル屋さん。腰壁にボーダータイルを張って
います。
タイル屋さんも一軒の家での仕事は少なくなりました。
ほとんど玄関とポーチくらいでしょうか。
左官屋さんは当社ではよく使いますし、ほかでも左官仕上
は増えていると思いますが、それでもクロスが圧倒的に多
いです。
流し前もこの家ではタイルを貼りますが、流し前もキッ
チンパネルが主流です。
どんな家でも仕上工事は必要です。
一昔前、クロスがなかった頃は壁はほぼ左官屋さん場合に
よっては天井も塗ってましたが、そのほかの天井は大工さん
が板やジプトーンを貼ってました。
タイル屋さんも浴室からキッチン、洗面所など玄関以外に
もたくさん仕事がありました。
クロスが使われるようになってほとんどがクロスに取って
代わられました。
クロスは仕事が早くて仕上がりもきれいです。
また張替えもできます。
真壁から大壁に変わっていったのは構造上、断熱上の問題だけ
でなくこのような仕上げの材料の変化も影響しているんでしょ
うね。
大壁はクロス屋さんは得意ですが、左官屋さんは苦手です。
クロスも以前はほぼビニールクロスでした。
すこしお金をかけたリビングなどでは布クロスが貼られている
ことがありますが、これは経年で下地のパテが浮き出てきます。
私の家もそうでした。
健康志向もあって、クロスも紙やコットン系のクロスも使われる
ようになりました。
内装も外装も次から次へと新しく開発されていきます。
これは時代の流れと業界の要望です。
木造軸組みの構造も昔の伝統工法はほぼ施工されなくなってきま
した。
基準法が在来工法を推奨しているようなものですから致し方ない
ですが、ある建築家が言ってましたが、手間をかけるほど愛着が
わくものもあります。