吉野の川上村にある山です。
ここは杉と桧の人工林です。
場所によっては数100年経過している木もあります。
吉野の山では成長が遅く、100年位では直径30センチにも
育たないらしいです。
私自身は「家に使う木」というのはこのような「天然の木」
を使う当たり前だと思っています。
もちろん輸入するという方法もありますが、できれば日本の木
しかもその地域にある木が一番適していると思います。
伐りだした木、丸太を製材しているところです。
板材を製材しているところですが、切断したばかりの木はまだ
かなり水分を持っています。
写真でもまだ濡れ色をしているのがわかると思います。
これでも、山では葉枯らしをしています。
切り倒したばかりの樹木は含水率が200%くらいあってとても
重いので切り倒してしばらくは放置しておきます。
実際、伐採ツアーに参加させてもらったことがありますが、その
場で表皮を剥ぐと木の表面は水を掛けたように濡れています。
こちらが製材した材木です。
この後、機械乾燥に掛けるか、天然乾燥と言って自然に乾燥するの
を待つかですが、当社は天然乾燥材にしてもらっています。
色つやがいいのとなにより木の持っている成分が保たれます。
昨今はこのような天然の木よりも集成材と言って板材を貼り合わせた
木がたくさん使われるようになりました。
いろんな材寸の木を造ることができます。
そして、強度も天然の木よりも大きいです。
当社の見学に来られた人も「天然の木よりも集成材の穂が強いんです
よね」という方もいます。
確かに造った時は集成材の方が強いです。
しかし、経年変化で集成材は強度が落ちても天然の木は経年変化で強く
なります。
また、木造住宅に天然の木では強度が足りないということはありません。
それは木造住宅、木造建築物の歴史を見ればわかることです。
集成材はまだ歴史が浅いです。
長期間持っている集成材もあるとは聞きますが、「接着剤がはがれてこん
なことになっています」という実物を展示している会社もあります。
人工的なものはいいものもたくさんありますが、欠点もあります。
自然にできるものをわざわざ細かく切断して造る必要はありません。
寿命や耐久性、なおかつ人と自然に優しいものになるとやはり自然のもの
に敵うものはありません。