先日の完成見学会でのことですが、今、新築やリフォームの
打ち合わせをさせていただいてる方も見学に来られています。
完成物件を見るのは参考になりますし、こちらも説明がしや
すいです。
当社では自然素材を主に使って家を造っています。
床は大体、杉か桧または赤松、壁は漆喰やジュラクまたはエコ
クロス、天井は板張り、和紙、エコクロスといった仕様の家が
多いです。
その中で床は同じ杉やヒノキでも使う場所によって厚みの違い
はありますが、それは貼ってしまえばわかりません。
気にされるのは、節があるかないかです。
当社では上小と言ってほとんど節のない状態の木か1等
と言って普通に節のある木を使っています。
上の写真は杉の上小と桧の上小です。
節がないとやっぱりきれいです。
上小という表示ですから、無地と違って小指の先くらいの
節が含まれることはありますが、ほぼないと思っていいです。
こちらが桧の1等、節があります。
桧は元の木が白いので節は目立ちます。
わかりにくいですが、杉の1等です。
吉野の木は枝が枯れることが多く、死に節と言って抜けて
しまうことが多いので埋木をしてあることが多いです。
価格の違いもあってどちらも節ありの1等を選ぶ人が多いです。
1等から上小に替わると価格は倍くらいになります。
これは住む人の好みもあれば予算の都合もあります。
節があった方が木らしくていいと思うに人もいれば、節が嫌い
な人もいます。
年配の人、旧家に住んでいる(または住んでいた)人ほど節を
嫌う傾向があります。
これはよくある田舎建ての家、続き間や四間取りの和室のある
ような家に住んでいると柱をはじめ無垢の木はたくさん使われ
ています。しかも、節はほとんどというか全くありません。
節が見えるような木を使うことは許されませんでした。
柱もすべて角がきれいに出ている金角という木が使われています。
丸みがあってはだめです。
そのような家に住んでいると節ありの木は受け入れにくくなります。
この感覚は私もよくわかります。
もちろん全てを節無しにすればいいのですが、予算を少しでも下げ
たいという時は場所に応じて節ありと節なしを使い分けます。
主に生活の場となるリビングダイニングは節無し、そのほか洗面や
トイレには節あり、2階も同じく節ありといったような使い方です。
上の写真は私のリフォームした家も含まれていますが、実は私も
そうしています。桧の上小はやっぱり高価ですから。