「シックハウス」最近あまり聞かなくなりました。
24時間の計画換気や建材に対策が施されたからか
もしれません。
それでもこの症状で悩んでいる方はいると思います。
この対策としてよく使われるのが自然素材、ムク材です。
しかし、ムク材からは揮発物質が出ないかというとそう
ではありません。
ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドは放散されます。
それでも安全性の高い建材ではあります。
VOC(揮発性有機化合物)は広葉樹は少なく、針葉樹は
臭いの強いものが多く放散量が多くなります。
モミやカラマツは少なくヒバやヒノキは多いです。
一般の消費者にはこのような樹種はわかりにくいですが、
桧やヒバは確かに香りが強いです。
私の会社では自然素材を使った家づくりをしています。
新建材はできるだけ使わないようにしています。
そのせいか、シックハウスの症状でクレームになったこと
はありませんが、必ずしも大丈夫ということではありません。
エタノールというアルコールの一種である消毒剤があります
が、これが木材に触れると樹種によっては木材に含まれてい
るよりも多くのアセトアルデヒドが放散されると言われます。
このエタノールは接着剤や塗料、洗剤にも含まれていることが
あって木材に触れないように注意する必要があります。
このような木材のほかにも自然素材としてよく使われる漆喰や
珪藻土なども施工性の良さを追求するために揮発性物質を含ん
でいることがあります。
シックハウスの症状が重い人は自然素材だからと言って安心は
できません。
大量に使う床材などは、試しにサンプルを枕元に置いて一晩過ご
してみて体調に変化がないかなどを試すといいかもしれません。