LDKと屋根・外装のリフォームをさせてもらいました。

通り土間に床を造ってそこをLDKにしています。

お年寄りの方にとっては通り土間は使い勝手が悪いと

いうより足腰が弱くなるとあの高さの段差は危険でも

あります。

古民家のような昔の家は基本、トイレやお風呂といった

水を扱う部屋は本屋とは別棟になっています。

台所は同じ棟の中にあっても土間に設置されています。

木と水は相性が悪く、木材の腐朽やシロアリによる被害の

原因になります。

昔の技術では防水や樹脂といったものはないので別棟に建

てることで本屋(母屋)を水から守ってきました。

寺社・仏閣が長持ちしているのは台所やトイレ、お風呂と

いった水を扱うところがないというのも理由になっています。

壁の漆喰がはがれていたので改修していますが、これはモルタル

に塗装です。

本来ならば漆喰ですが、予算に合わせています。

虫籠窓(むしこまど)がいかにも古民家らしいです。

江戸時代に本格的な二階を持った商家などは町人が武士を見下ろす

ことはできませんでしたから、高さを抑えた中2階として主に物置

部屋として使われました。

これは厨子(つし)2階といわれて通風と採光のためにこの窓がつけ

られました。

デザインや大きさも多種多様です。

中2階の家は今もたくさん残っています。

私の実家も中2階の家で物置ではなく部屋として使っていますが、天井

の高さは2メートルあまりです。

この虫籠窓は左官屋さんに漆喰で仕上げてもらうと小さなものでも3日

くらいかかります。

北側の部屋が暗いのでガラスの瓦を使っています。

今ではトップライトという良いアルミの既製品がありますが、雨漏れや

耐久性の面ではこちらの方が確実です。

雨戸の戸袋です。

これくらいの家になるとアルミの既製品というわけにはいきませんでした。