基礎工事の出来形を検査しています。

基礎工事は住宅の基礎専門の業者さんにお願いしています。

これはどこの工務店であれ、メーカーでも同じだと思います。

自社で基礎の施工をしている工務店はめったにありません。

 

この基礎の上に家の土台という木材が載り、その上に柱が建

って家が組み上がります。

ですから、基礎は家の形に正確に施工されていなければなり

ません。

また写真は基礎の天端のレベル(水平)を検測しているのです

が、これが水平でないと家自体または床が傾くことになります。

水平の精度は各社自社基準がありますが、大体±5mmまでです。

当社の基礎工事店さんは自分でもレベルを検測して高い部分は

サンダーで削ってくれているので、3mmまでに納まっていました。

3mmや5mmというと大きいようですが、コンクリートの施工上

これくらいは発生します。

レベラーという無収縮モルタルを基礎のコンクリート打設後流して

水平を確保するのですが、乾燥に伴う収縮はわずかに発生します。

1mmや2ミリということもありますが、そこまでの精度はなかなか

確保できません。

 

基礎工事を施工するとき家の配置に従って基礎を造らなければなりま

せんし、基礎の高さも決めなければなりません。

既存の地盤面より高すぎても使い勝手は悪くなりますし、低すぎても

いけません。

そのために遣り方、丁張といった基準になるものを工事に先立ち施工

します。

今でこそ、この施工も基礎工事店さんがしてくれますが、昔はこれは

現場監督がしていました。

私も数10件この遣り方を掛けにいった経験があります。

杭や貫、レベル、をもって遣り方を掛けます。

基礎工事前の状態をご覧になった人もいるかと思います。

「マキガネ」という直角を出すスチール製のテープなどもありました。

境界からの離隔距離などには気を使ったものです。

配置を間違ったら大変です。

基礎の高さも同じです。

道路面からどれくらいの高さに設定するかで排出する土量も変われば

外構にも影響します。

今の現場監督さんはこのような仕事はしないでしょうね。

 

 

 

 

 

 

給水管と配水管が基礎の中に埋まってますが、鞘管と言われる

管の中に入っています。

将来、この管をやり替えることがあっても抜き替えできるようになっ

ています。

維持管理等級と言われる基準を満たすために採用しています。