耐震補強のリフォームです。
新しく設置した筋違や既存の柱と梁に金物が取り付けら
れています。
こちらは新築の家です。
同じように金物が取り付けられていて、この金物は
検査の対象になっています。
今の家は木造と言っても接続部や耐力壁となるところ
にはこのような金物が必須になっています。
それぞれの柱や筋違にかかる力によって金物の耐力が
規定されています。
金物がたくさん使われているといかにも頑丈そうに見
えますが、ある個所にあまり大きな耐力の金物が使わ
れている場合はそこに大きな力がかかるからで、本当は
小さな耐力の金物でも対応できるように力を分散させて
あげた方がいいです。
それは大きな構造材でも同じです。
おおきな構造材は立派で頑丈そうに見えますが、無理な力
がかかるがゆえに使われているとも取れます。
おおきな構造材を使わなくても構造が保てるように設計する
のが賢い設計だと思います。
ところが、打ち合わせを重ねていくうちに無理な構造を組ま
ざるを得ない状況になることもあります。
現代の家は補強金物重視ですが本来、木と鉄は相性がよく
ありません。
鉄は熱橋の対象にもなり、結露を起こすこともあります。
結露を起こせば水分が木に伝わることになります。
その水分は木を腐らせる原因にもなり得ます。
本当は昔の家のように木組みを工夫して木栓などを使って
補強するのが正しいのかもしれません。