「夢のみずうみ村」という介護施設があります。
介護施設ですが、「手摺」がないそうです。
2階に行くにも急な階段なんだそうです。
あえて不便にすることで日常生活の中でリハビリするよう
になっています。
体の機能が回復するお年寄りもいるようです。
確かになんでも便利にすればいいというものではありません。
便利にしたがために失われる体の機能もあります。
今では新築でもリフォームでもプランの打ち合わせとなると
多種多様な要望がでてきます。
大きな資金が動くことですから当然です。
以前、旧家に住まわれている方が新築を検討されて打ち合わせ
をしたことがあります。
これといった要望が出てきません。
どうすればいいのかわからないんですね。
あてがいぶち、今あるものに合わせて生活してきたので少々不便
でも「そんなもの」と思って生活してきた人です。
そうなるとこちらも困ってしまいます。
要望があってこそプランが作れます。
ある意味こちらの力量不足なのかもしれませんが、このような環境
で生活してきた人は一概に精神的にも肉体的にも強い感じがします。
不便なら不便なりに、知らないうちに克服していくのが人間です。
不便で面倒でも役に立つことはあります。