千年家と言われる箱木家です。
1977年まで住居として使用されていましたが、
ダム建設により移築されました。
移築時の解体調査で母屋の建設は室町時代。
江戸時代に隣接して離れが建設され、江戸末期
に母屋と離れを連結して一つの家屋にしています。
このときの調査に立ち会った専門家の報告書による
と「軸部や小屋組の素朴な工法が明らかになると、
よくもこれで今日まで持ちこたえてきたものと思わ
れ、江戸時代の増築部が支えとなったものと考えら
れる」と言うものだったそうです。
増改築部分が古い建物を保持してきたという解釈です。
しかし、建築当初から増改築がおこなわれるまでは
200年くらいの年数が経過しています。
その200年もの間、何がこの家を支えてきたのかと指摘
する方がいます。
現在のように筋かいや合板を使わなくても素朴な工法の
架構だけで自立を保ってきたのではないかという解釈です。
日本は各地のそのような木造建築物がたくさんあります。