数寄屋門を造るための材料です。
門ですから、桧ばかりです。
しかも、節のない木(無地)です。
なぜか、門とか格式のある建築物には桧が使われます。
神社や仏閣なども桧で造られています。
どうして、桧は神社・仏閣といった高貴な建物に使われ
るのかというと
「日本書紀」の中のスサノオノミコトの説話として
「日本は島国だから舟がなくては困るだろう。そこでスギ
とヒノキとマキとクスノキを生んで、ヒノキは宮殿に、スギ
とクスは舟に、マキは棺に使え、とそれぞれの用途を教えた」
というくだりがあるそうです。
実際、桧はその白さと仕上げると美しい光沢が生まれます。
この白さと光沢による清浄感が神様を祭るにはぴったりだった
のでしょう。
また、桧は火をつけるために使ったので「火の木」といわれる
ほど乾燥に優れ、湿気に強いという耐久性も持ち合わせています。
現代の家は昔ほど桧信仰がなくなり、そのほかの木もたくさん
使われるようになりましたが、桧のブランドは今も根強く残って
います。