自然素材としてよく使われる日本の木として杉とヒノキがあります。
私も製材した木を見ればわかりますが、植林されている木を遠くか
ら見てスギかヒノキかと聞かれるとわかりません。
木肌もほぼ同じです。
伐採すれば木の切り口(断面)の色で判断できます。
杉は断面の中心部分がこげ茶色をしていますが、桧は白いです。
伐らずに判断するには葉っぱの形です。
下の方は枝打ちしているので見えないこともありますが、スギの葉っぱ
は先がとがっていてトゲトゲしていますが、桧は平べったくて丸いです。
どちらも建築用材として使う場合、強度が問題になります。
一般的に桧の方が強度が強いとされていますが、自然のものですから、
均一ではありません。
100本づつ試検体を採取して計測すると70%はヒノキが強く、30%
は杉が強いらしいです。
乾燥となると桧は万遍なく乾燥するようですが、スギはバラツキが多い
そうです。
ふつう桧の方が1.5倍くらいの価格になりますが、杉でも赤身の多い
部分を指定すると桧より高価になることがあります。
杉の赤身は新材の部分で水や白アリ、カビに強いです。
フィトンチッドという成分が含まれているからです。
杉の等級をあらわすときに使われる「源平」という言葉がありますが、
これは赤見と白太が混じっている状態の木ということで源氏と平家の
戦いの際、源氏が白、平家が赤だったことに由来しています。
ちなみに源平というのは一般的な杉板だと思ってください。
節ありか節なしかは別としてですが。
赤身は高価ですから。