御引渡しをして1年になる家にお伺いしてきました。
今度雑誌に掲載させてもらうための取材をかねてです。
ライターさんとカメラマンが一緒です。
きれいに使っていただいてました。
ライターさんに「リフォームに当たっては何を一番大事に考えますか」
と聞かれました。
もちろんいろんなことを考えます。
快適な生活ができるように導線を考え、断熱性や耐久性も考えます。
私は水回りの設備を考えるのは苦手ですから、こちらは女性スタッフ
にお任せしていますが、このような伝統的な家はいいところはなるべく
残すようにしています。
建具なども使えるものはできるだけ再利用します。
作り変えると高価な物がたくさんあります。
そして何より、現状よりも丈夫になるように考えます。
必要ならば基礎も作ります。壁も増やします。
床のレベルや柱の垂直も可能なかぎり修正します。
そうすることで、新築同様の耐用年数を持たすことができます。
数十年経過して、また生活様式が変化してもまたリフォームして住み
続けられるようにと考えています。
昔の家 古民家は構造材に大きな材料を使っています。
また、真壁構造が多く柱や梁が見えています。
それがゆえに、木にとっての環境も良く何かあればすぐに発見できる
というメリットがあります。
現代の家づくりは、構造材もさほど大きくなく多壁がほとんどで構造材
の確認はできません。
しかし、これも造りようで構造材をいい環境にすることもできます。
また、構造材が太くないからと言って長持ちしないわけでもありません。
細い構造材でも町屋のような古民家はたくさん残っています。
現代は構造材に集成材や乾燥材が使われるのでこれがいつまでも長持ち
するかどうかはわかりませんが、昔ながらの天然乾燥材をつかって木に
とって良い環境にしてあげれば今の古民家のように長持ちする家は作れ
るはずです。