古民家のLDKをリフォームさせてもらいました。
すでに何度かリフォームされていたようですが、新建材で覆われていました。
今回は古民家の良さを出すために梁などは表しにしています。
古民家には通り土間があります。
主な生活空間としての続き間の和室と台所(昔は竈があったところ)の間に
通り土間が来るように造られています。
この床と土間の高低差が今の生活様式に合わせにくいところです。
私の実家も同じ造りでした。
竈があった土間に床を作ってキッチンを置くことでかなり生活は改善された
のですが、和室のある所から台所に行く間に低い土間があります。
そこをいつも下りたり上がったりして行き来していたのを覚えています。
それが普通だったので何とも思いませんでしたが、考えてみれば不便です。
住む人みんなが健康で元気ならばたいしたことはありませんが、年配の方に
とっては体力的につらいものがあります。
私の実家も今では、段差はありますが床続きになっています。
今回もできれば床続きにしたいところでしたが、かなり大きな煙返しといわれる
差鴨居が使われているのでスロープで解消させてもらいました。
生活様式は変わりましたが、通り土間が必要な生活をされている家もあります。
また、できる限り最初に造られた状態の構造は傷めないことが家を長持ちさせる
事につながります。