薬師寺の東塔の改修が行われています。
すっぽりと仮設に覆われているので中でどんなことが行われているのか
わかりませんが、ネット上ではこんな写真が公開されています。
心柱といわれるものです。
東塔は2本の心柱をつないで成り立っています。
下の心柱が17m、上の心柱が13m 合計30mとなります。
上の心柱は760㎏の重さがあるそうですが、下の心柱は正確には忘れまし
たが、数トンあるとのことです。
長さや太さが違うとはいえ重量の差が大き過ぎるので調べてみると、下の
心柱の材種は「桧」、上の心柱は「杉」だったそうです。
創建当初はおそらく両方とも「桧」だったはずなのでいつの時代にか改修
されたのではないかと言われています。
改修とはいえそのまま使われる木もたくさんあるようです。
取り替える(今ある新しい木)よりも使われている木のほうが長持ちするから
だそうです。
それだけ良い木が使われているということです。
また、千葉大学名誉教授「小原二郎氏」の「木の文化をさぐる」という本の中で
「木は伐り倒されてから200~300年までの間は、圧縮強さや剛性がじわじわと
増して二、三割も上昇し、その時期を過ぎて後、緩やかに下降し始めるが、その
下がりカーブのところに法隆寺材が位置していて新材よりもなお一割くらい強い」
と記されています。