真壁の和室です。
真壁なのですが、障子は引違ではなく全開できるように引込にしています。
大壁なら問題なくできますが、真壁の場合は柱の内側を通ることになります。
そこで、壁の躯体の内側にもう一本柱を立てて引込の障子にしています。
見ようによっては柱一本分部屋が狭くなっています。
そこに建ててある柱ですが、普通の背割りのある柱ではなく芯去りといって
木材の芯のない柱を使っています。
背割りがなくてもひび割れが生じません。
柱の倍以上の直径のある木材からしか取れない柱です。
柱の表面も杢目ではなく、柾目になります。
木目が真っ直ぐ平行に走ります。
普通の柱と比べてかなり高価になるものです。
柱も表面の杢目を見るようにするとどれだけ高価な柱を使っているかが分かる
ようになります。
木材にこだわった家づくりをしている会社さんなどの和室を見せてもらうと
時々この柱が使われています。
他にもこの芯去りの木材は、瓦屋根の隅木にも使われます。
木の木口が銅板でまかれている場合は、普通の芯持ちの木材ですが、
銅板がまかれていない木は芯去りの木が使われています。
木の使い方は奥が深いです。