新米が出回るころになりました。
私の実家は兼業農家で子供のころ多少は農業の手伝いもしました。
立場上(三男なので)あまりあてにはされませんでしたが、長男は
たいへんだったと思います。
中でも覚えているのが、「雀脅し」というものです。
直径10cm程度の大砲のような形をしたものですが、筒の先から
カーバイドと言われる固形の物を落とし込み根元にある小さな穴に
水を入れると筒の中で化学反応でガスを発生します。
そのガスに火をつけると「ボン」と筒の先から破裂音がするのですが、
これを持って田圃を回るのです。
雀を追い払うために。
小さな大砲で遊んでいるようで面白かったです。
私の世代の人なら知っているかも。
ところで「新米」というと新鮮で「おいしいもの」と誰もが思います。
ただ、水分が多いので炊くときの水加減はいるようですが。
(学生時代一人暮らしだったので米を炊くことはあって失敗したので
覚えてます)
一方、「古米」というとおいしくない印象を受けます。
しかし、このお米、氷温域で貯蔵すると鮮度の保持期間を延ばせて旨み
も増すそうです。
「氷温」とは生物が凍る直前の温度で氷点下でありながら未凍結の温度
領域です。
ほとんどの生物はマイナス1℃から5℃くらいの温度では凍らず冬眠状態
になります。
なぜ旨みが増すのかというと温度が下がると「凍るまい」という生体防御
反応が働き糖やアミノ酸が増加するからおいしくなるそうです。
そういえば私の実家もお米用の大きな冷蔵庫があります。
ほぼ1年経ってしまったコメを「古米だからあまりおいしくないかも」と
言っていただきましたが、こちらのほうがおいしいのかもしれません。