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「住生活基本法」という法律があります。

国民に安全かつ安心な住宅を十分に供給するための住宅政策の指針となる法律です。

10年に一度基本方針が造られます。

今の住生活基本法は今年度で終わり、来年度には新しい基本法が実施されることになります。

全国計画ももちろんありますが、どこの都道府県でも独自に制定されます。

奈良県では只今策定中で3月には決定します。

ここに記載される内容によってどんな事業に予算がつぎ込まれるかが決まります。

今回記載されなければ今後10年間はあきらめなければなりません。

今、全国古民家再生協会において全国でこの基本法に古民家に関する記載を入れて

もらえるように行政に訴えかけています。

既に確定したところもあります。

おそらく記載してもらえるだろうという地域もあります。

先日、奈良県の「まちづくり推進局 住まいまちづくり課」にお邪魔してきました。

記載してもらうことを陳情してきたのですが、なかなかそう簡単には行きません。

第一に、「古民家」という建物の定義がはっきりしません。

空き家対策は確かにしてもらっているようです。全国のなかでも奈良県は実績が多い

そうです。

担当の方、建築関係の方で(意外と少ないそうです)古民家と言われる伝統構法の建物にも

詳しい方で個人的にも残していくべきものと理解してもらっていましたが、なにぶん法律です。

簡単に記載できる内容ではなさそうです。

私が言うまでもなく、5年・10年前から訴えてきたことだそうです。

国は、基本昭和56年に制定された新耐震基準に適合しない建物は既存不適格とみなします。

地震が来たとき危険な建物ということです。

今現在存在するけれども今の基準法に適合しない建物だからです。

住宅の耐震化率を上げようとしているのですから、古民家と言われる建物は率を下げる存在です。

戦後の住宅難を解消するには新しい基準法が必要となり今も続く家づくりへとなりました。

そこでそれまで続いてきた日本の家づくりを否定してしまった形になっています。

危険な建物を無理に残す必要もありませんが、古民家には日本の文化というものがあります。

安全で誰もが活用できる建物に変えることができれば生き残る道はあるのかもしれません。

もう一度、お伺いしようと思ってます。