住宅の省エネはこれからますます重要視されていきます。
エネルギーの無駄遣いを少なくしていこうとする場合、住宅というのは非常に
数が多いので、この部分を改善することは効果的だからです。
2020年に予定されている省エネ基準への適合義務化は住宅を造っている会社は
避けては通れないところです。
ここで義務化というのは、今でも基準はあるのですが義務ではなかった
ところが違います。
新築住宅だからと言って省エネ基準が守られているとは限らないわけです。
実は今の日本の住宅、
無断熱の家が39%、昭和55年基準の家が37%(天井グラスウール40ミリ、
壁グラスウール30ミリ、単板ガラスのサッシ)
平成4年基準の家が19%(天井85ミリ、壁55ミリ 単板ガラス)
平成11年基準の家はわずか5%です。
徐々に、断熱性能の基準を満たした家は増えては来るでしょうが、現状はそんな
ものです。
断熱に関しては地域差があります。
北海道や東北のように寒さ対策が必ず必要な地域はそれなりに断熱性の高い住宅が
造られていますが、関西などの西日本ではそれほど必要とされていないという面
もあります。
それでも断熱性のいい家に住むに越したことはありません。
私の友人で学生時代を北海道で過ごした人が「奈良の冬は寒い」と言ってました。
新築住宅は、断熱基準を満たしたものをつくれば問題ないですが、既存の住宅は
そのままでいいというわけにはいきません。
断熱性や耐震性の不足した住宅を改善するための補助金の制度もありますが、実際は
なかなか大変な工事です。
どちらもほぼスケルトン状態にしなければ施工できません。
一部の部屋だけ施工しても、効果はあまり期待できません。
窓を取り換えるのが一番効果があるといわれますが、これの外壁を傷めるため施工費は
嵩みます。
しかし、これから先、実際に断熱性のいい省エネ住宅が普及しだせば断熱改修という
リフォームはこれから先もまだまだ続くと思います。
90%以上の住宅が対象になるのですから。