家を建てるとき、最初にどんな家を考えるでしょうか。
耐震、高気密・高断熱、デザイン、などでしょうか。
テレビなどできれいな住宅のコマーシャルが流れれば「あんな家に住んでみたい」
と誰もが思うかもしれません。
家は、安全で、安心して暮らせ、健康的な生活ができるのが最低条件です。
その中で「長持ちする家」を考える人はいるでしょうか。
もちろん20年や30年は持ってくれないと困ります。
「住宅ローンを払い終わるまでは」
「自分が他界するまでは」
くらいは考えますが、その後は子供は子供で自分で考えるだろうというのが
今は普通のようです。
日本の住宅の寿命は、30年位とよく言われます。
固定資産税の関係もあって、それくらいで資産価値がなくなってしまうの
が理由かも知れません。
しかし、もし家が100年以上持つのなら自分の息子さんやお孫さんまで住むこと
ができます。
リフォームは必要かもしれませんが、その子たちは住宅ローンを背負うことはなく
なります。
ただ、建て替えの代にあたってしまった人は大変でしょうね。
あまり立派な家も困りものです。
自分の代でなくすということは避けたいですから。
日本には、このような古民家と言われる古い家がまだたくさん残っていますが、
これらの家の平均築年数は120年と言われます。
今の住宅に比べてかなり寿命が長いです。
今の住宅は、大量生産によって一代限りの消費財のようになっています。
また、昔の家と違ってメンテがしにくい構造になっています。
今の家づくりは「長期にわたって住める住宅を」と言ってもおそらく50年くらい
を目安にしているでしょう。
それでも定期的にメンテをすればそれ以上は住めると思います。
車などもそうです。
10万キロも走れば十分と考える人もいますし、ディーラーなどはそれくらい走れば
買い替えを進めますが、今の車、定期的にオイル交換していれば20万キロくらいは
普通に走ります。
家も同じで新しいものが出れば欲しくなりますが、簡単に買い替えやリフォームが
できるものではありません。
性能やデザインはその時の流行があります。
それなら「長持ちする家」を考えた方が流行廃れなく永く暮らせます。