リフォームが始まったばかりの家です。
長期優良リフォームの対象物件で、既存の筋違を確認しています。
図面がないので、壁をはがして金物の仕様の有無や筋違の断面寸法
を調べて回ります。
リフォームとなると、築年数やどんな工務店、大工さん、メーカー
が手掛けたかで構造の組み方に違いが出ます。
在来軸組みは、もともと一人親方的な大工さんが手掛けていることが
多いですが、この大工さんにも技量の違いがあります。
地場で、近隣の家を造ってきた大工さんはそこで一緒に暮らすことに
なるのである程度の責任があります。
一方、そこから離れていろんなところで仕事をする大工さんは、ある
意味無責任な面もあります。
自分の技術を磨いて、まじめに仕事をしてきた大工さんはもちろんいます
が、いつごろからかいい加減な仕事をする大工さんが出てきたことも事実
です。
誰かが管理しなければならなくなったのです。
ある大手メーカーでも、わからない部分は大工さんまかせの部分があり
ました。
しかし、任せられなくなってきたがために仕事の内容をマニュアル化して
管理するしかなくなり、よって、特別な技術を必要としない組み立てるだけ
の仕事へと変化して行ったことも事実です。
いろんな家をリフォームしていると、いい大工さんが仕事したか、そうでない
大工さんがしたかがわかります。
間違いをそのままにしている大工さん、手間をかけて加工している大工さん
大工さん一人の責任ではないですが、将来リフォームすることがあっても
「いい仕事がしてある」と言われる仕事をしていきたいです。