船底天井です。
真ん中の丸太はコブシの木です。
新建材ですと、桜の皮を巻いたきれいな丸太がありますが
これは無垢の木をそのまま使っています。
よくこの太さでほぼまっすぐな木があったと思います。
和室という部屋は、最近めったに作らなくなりました。
格式ばった部屋を望む人が少なくなりました。
来客を迎えるという習慣も減ったのでしょう。
昔の家は必ず一間は和室があり、しかも床の間は必ず
ついていました。
場合によっては続き間、2間、4間とありました。
床の間には、床柱、違い棚、天袋、地袋、地板などが
セットで造られていました。
床柱も天然ものなどは数十万したものです。
また、山に入ると人口の絞り丸太を作っている山もありました。
写真のように細い管上の物を樹木にまきつけて表面に起伏
を付けます。
こんなものもまず見ることはなくなりました。
銘木屋さんなどはいまだに大量の在庫を抱かえているところ
もあるようです。
今の時代、和室は不要と言えば不要ですが床の間がなくなる
ということはそれを作る技術を持った大工さんもいなくなっ
ていくということです。
既に若い大工さんでは作れなくなっているかもしれません。
柱も、昔は一本一本、どの面に無地を持ってくるか、何面の
無地が必要かで材木代がかなり変わったものですが、集成材
になってしまえば全て無地でそろえることができます。
性能ばかりが重視され、みんなが集まるLDKに気を取られがち
ですが和室も日本の住宅の大事な要素です。