昔からある瓦屋根
耐久性が高く、塩害にも強い材料です。
100年くらい経過しているのもよく見かけます。
仮に劣化や破損をしても部分的に差し替えができます。
昔の家に行くと、縁側の下などに瓦が保存してあります。
裏面に空気層が取れるので、断熱や下地の乾燥効果も
あります。
もちろん自然素材ですから、放置しておけば土に帰ります。
差し替えができる瓦でしたが、防災瓦と言って強風時に瓦が
飛散するのを防ぐため、最近はすべて釘(ビス)留めになって
いるので、差し替えた部分は固定できません。
瓦は耐久性が高くて長持ちしますが、いざ葺き替えるとなると
施工費は高価になります。
既存の瓦の撤去処分、下地の補強、瓦葺き、左官工事(面戸や
壁際の漆喰)といった工事が必要になります。
場合によっては、樋も取替が必要になります。
屋根の軽量化もかねて、土葺きから桟葺きに変える人が多いです。
屋根の加重も軽くなり、耐震的にも有利です。
ただ、若干、屋根の熱は伝わりやすくなります。
そのための専用のルーフィングもあります。
表面にいぼ状のものを設けて通気を良くし、熱を反射するように
しています。
最近よく使われるのが、ガルバリウム鋼板です。
ガルバリウムの縦ハゼ葺きです。
同じく、平葺きです。
軽量なのが特徴で、施工費も比較的安価です。
ただ、瓦と違って厚さがなく鋼板の性質上、熱が伝わりやすく
音の反射も大きいので、断熱と遮音の対策は必要です。
あと、アルカリ性のものに反応して変色する(メッキが腐食する)
ことがあるのでセメント系の物に触れないよう注意した方がいいようです。
多雪地域では、雪を自然に落とすことができるメリットがあると
書かれていることがありますが、表面が平滑なので落下の速度が
速く、隣接地に飛び込むことがあります。
これは当社でクレームとなった事例です。