茅葺屋根の厨子に床を貼ります。
家は、古くなれば当然傷みもしますが、それと同時に「建ち」
といって柱が垂直を保っていなかったり床に「不陸」が生じ
たりします。
特に伝統構法の場合、筋違や合板が壁に貼っていることもなく、
基礎もありません。
それぞれの柱が石の上においてあるような状態ですから、バラバラ
に不同沈下を起こすこともよくあります。
柱が傾けば、建具がきっちり閉まらなくなります。
また、梁が長い間の荷重で垂れ下がって建具が動かなくなることも
あります。
写真のように床を貼る作業も根太でレベルを調整しながらになります。
根太でレベル調整できる範囲ならいいですが、それを超えると柱ごと
ジャッキアップするしかなくなります。
レベル調整が済んだら、次は床板の割り付けです。