家づくりとなるとまずハウスメーカーが思い浮かびます。
全国展開していてモデルハウスも各地に持っています。
そして営業マンがたくさんいてそれなりにお金さえ払えば
至れり尽くせりで対応してくれます。
私のところのように小さな工務店ではとても太刀打ちは
できません。
しかし住宅建設業界では大手10社を合わせても市場のシェア率
は26%と意外に少なく中小規模の工務店、大工さんが多い業界です。
中でも業績を伸ばしているのは大量の分譲住宅を手掛けるパワー
ビルダーでプレカットや規格品の設備を使って規格化された
低価格住宅を大量に生産販売している会社です。
小さな工務店は同じようなことをしても太刀打ちできません。
スケールメリットが違います。
私のところが加盟しているグループでも年間かなりの棟数を
手掛けている会社があります。
そんな会社も今までは割とこだわった家づくりをしていましたが、
だんだんと規格化された家づくりに路線を変更してきています。
どこも受注が大変なんですね。
たくさんの社員を抱えているとそれなりの棟数をこなさなければ
経営を続けていくことができません。
棟数をこなすには誰もができる規格住宅が必要になります。
個々の技量に頼った家づくりはできません。
私にとって家というのは住む人それぞれに合ったその人だけの物
という認識があります。
しかし何もフルオーダーでなくてもいいはずだという意見もあります。
それよりもリーズナブルな家の方が消費者にとってはいいことでは
ないかという考えです。
これも一理ありますね。
フルオーダーは打ち合わせが大変です。
それが家づくりの楽しみでもあるのですが、それよりもあるパターン
の中から選んだ方が消費者にとっても楽かもしれません。
規格住宅の方が社員も専門知識が要りません。
これから先はそんな住宅が増えていくのではと思います。
そんな家で生き残るには自社にしかできない家づくりではないか
と思います。
今日モデルハウスに家づくりの相談で来られた方は材木屋さんでした。
自分のところの木を使って家づくりをしてもらえないかという相談です。
当社にとっては何でもないことですがほとんど断られたそうです。
ほとんどがプレカットで家づくりをしているのでしょうね。
なので木材を支給されると施工できないというのが現状のようです。