今年も夏はかなり暑くなるといわれています。
5月現在でも結構暑い日がありますから先が思いやられます。
昔は夏の暑さを凌ぐには風通しをどれくらい良くするかと言
われたものですが、ここ数年の暑さは風通しでは対処できない
くらいになってきています。
当社はよく古民家のリフォームをさせてもらうのですが、
やはり土壁と大きな屋根に覆われた家は涼しく感じます。
しかし最近古民家に伺っても夏はあまり涼しくないという声
を聴くようになりました。
それだけ暑いのか、周辺の環境が変わったのか。
樹木が少なくなったのも原因だと思います。
木陰があると涼しいものですが、木が少なくなりました。
昔は日の当たらない北側の冷えた空気が南の温められた空気が
上昇することで風が通るようになっていました。
その風を通すために古民家は掃き出しと言って床から開口を
とった建具が多いです。
畳の間で横になるとその冷えた空気が通るようになっていました。
しかし現代は家の周りはアスファルトやコンクリートで固められ
ているので外の空気も暑いです。
リフォームさせてもらっても庭に木を植えるということはめった
にありません。
反対に草が大変というので防草シートに砂利敷きに変えることも
あります。
庭も冷気を作ってくれません。
高気密・高断熱を推進している人は窓はできるだけ小さく、あって
も窓は開けないで空調機器で室温を調整することを勧めています。
間違いではないと思いますがこの閉じ込められた空間で暮らすのが
本来の姿であっていいのかとも思います。
省エネ基準も改正されて最低限の性能を備えることが義務付けされ
ます。
性能がよくなるのはいいことだとは思いますが、外とのつながりも
考えた家づくりをしたいものです。