今日は久しぶりに社員研修でした。
朝から慈光院、昼食はうぶすなの郷、午後からは法隆寺
の見学でした。
慈光院は当社から歩いても10分くらいのところにあります。
あまり近くにあると行かないもので今回が2回目でしょうか。
このような場所でお茶をよばれるとなると格式ばった感じで
堅苦しい感じがします。
しかし住職さんが言うには本来お茶というのは「おもてなし」
をすることであるということです。
堅苦しく構えずゆったりとしてもらうためのものです。
今日はお茶室ではなく続き間の和室できれいな庭を眺めながら
住職さんの話をゆっくりと聞かせていただきました。
昼食は「うぶすなの郷」というところですが、これは陶芸家の
「富本憲吉」さんの生家を改装したお店です。
仕事がらいろんな古民家を見て回りますがこちらの家は全体的
に構造材や造作材に使われている木柄が大きい感じがしました。
料理ももちろんおいしかったです。
午後からの法隆寺見学はボランティアのガイドさんがついてくれ
ました。
法隆寺と言えば私の実家の近くで境内は通学路だったところです。
今更ではないですが、すぐ近くに住んでいるからと言って法隆寺
のことをよく知っているわけではありません。
五重塔と金堂を囲んでいる回廊です。
柱が立っているところに横に梁が掛かっています。
その梁がわずかに上に湾曲しています。
「虹梁」(こうりょう)と言われる梁です。
その上に山形に掛かっているのが「又首(さす)」
と言われるもので茅葺屋根を支えている丸太と同じ
名前です。
写真が本来の形ですが一部鎌倉時代に改修されている
回廊があります。
その時代は時間や費用が限られていたのかそこに架かっ
ている虹梁は湾曲していません。
そして又首は下から束で支えられていて本来の構造をし
ていません。
法隆寺の中にもそんなところがあるんですね。
これは宮大工の「西岡常一」さんの本にも書かれていました。
その他建築当時は鋸がなく角材を造るにはノミなどで挽割る
しかなかったと言われます。
よく挽割って角材が造れたものです。
材料もかなり吟味、厳選したことでしょう。
昔の職人さんは腕も良かったですが根気もすごかったのでしょう。