今度新築する家の構造材を墨付けしています。
現代の木造住宅のほとんどがプレカットを採用していますが、
当社は今も墨付け・刻みを大工さんがしています。
これにはいろいろと意見があります。
プレカットのほうが楽です。
伏せ図と言われる構造図面もプレカットなら工場が書いてくれると思います。
当然チェックは必要ですが。
また材料も工場が準備をして加工が終われば現場に搬入してくれます。
手刻みの場合は現場監督が材料を拾い出しをして、作業場に材料を搬入して
加工が終われば現場に搬入と手間がかかります。
構造金物も拾います。
普通大工さんによる手刻みでは1件の家で1か月またはそれ以上かかります。
プレカットならおそらく数日です。
大工さんの手間を考えるとプレカット工場に払うお金の方が安く済みます。
又最近のプレカットはよくできていて、垂木や野地板といった羽柄材も
プレカットしているので現場で切断する材料がほとんどなく、それゆえ
現場で端材が出ません。
ゴミが出ないということです。
これは助かります。
ところが、手刻みを工場へ移行することで大工さんが覚えることが減り、
大工さんの育成期間を短縮できるメリットがあると書かれていることが
あります。
ハウスメーカーなら独り立ちが早くなり人材確保がしやすくなる、
また、事件費が抑えられることでコスト削減につながるとされています。
これは本当にメリットなんでしょうか。
本来知っておくべきことを省いてしまっているように思うのは私だけでしょうか。