古民家を購入してカフェや民泊などに改装することが
増えましたが、住まいとして改修することももちろん
あります。
引き続いてそこで暮らしてくれる人がいてこそですが、
本来はそうであってほしいものです。
仕事の関係で地元を離れざるを得ないといったことも
あると思いますが、一緒に暮らすことができるのならば
そのほうが経済的でもあります。
世代ごとに家を建てていたらお金がかかるばかりで、いつも
ローンを返済しながら暮らしているようなものです。
古民家のような大きな家はどの家もご先祖様が代々そこで
暮らせるようにと思って建ててくれたものです。
家というのは現代のように誰もが建てられるものではない、
かなり高価なものであった時代です。
誰もが家を持てる時代が来るとは思わなかったでしょう。
誰もが自分の家を持つことができるというのは大変良いこと
ですが、まさか現代のように空家だらけになるとは考えが及
ばなかったかもしれません。
家の造り方も昔と今ではずいぶん変わっています。
今は建築基準法という法律があってそれに基づいて住宅が
建てられていますが、それまでは市街地建築物法がありました。
詳しくは知りませんが、大正時代のことであまり細かい規定は
なかったのではないでしょうか。
関東大震災が起きて筋違などの規定がなされたといわれます。
基準法以前の家は現代の在来工法と区別して伝統工法と言われます。
この伝統工法で現代も家を建てることはできますが、申請手続きは
けっこう大変そうです。
木造軸組みの家を研究している人によると伝統構法こそ日本本来の
木造の家だという人もいます。
伝統工法を失くして在来工法に変わってしまったのは大変残念だと
いう意見もあります。
どんな家が伝統工法なのかというとそれもいろんな意見があります。
ずっと昔から行われてきたことですが、情報の共有も今ほどではなく、
職人さんが独自の判断で造ってきたものです。
自社、仏閣でこそある程度の決まりはあるでしょうが個人の家などは
すべて我流で造られているようなものです。
工法をまとめることも難しいでしょうね。
誰もが管理できる家としては在来工法は耐震的にも優れた家となって
います。