今建築中の平屋の家です。

完成すればどんな材料を使っていてもわからなくなりますが、

工務店によってはそれぞれ拘りがあるものです。

例えば軸組と言われる構造ですが、ほとんどの会社はプレカット

といって工場で加工された構造材を現場で組み立てていますが、

当社は今でも大工さんが作業場で墨付け、手刻みをしています。

墨付け手刻みですから材料の拾い出しや発注も現場監督がしています。

そして材料を拾い出しするための構造伏図は設計担当が書いています。

プレカットの場合は伏せ図や拾い出しは工場がしてくれると思います。

効率と経済性を優先するならプレカットのほうがいいですが、地元の木

を天然乾燥で構造計算をしてとなるとプレカットは使いにくいです。

また、当社では古民家といった昔の家の大規模改修もしています。

大規模改修ですから構造を変えることもあります。

そうなると普段から構造材を墨付け、刻みをしていないと対応できない

ことがあります。

年配の大工さんなら刻みの経験くらいはあるはずですが、若い大工さん

だと刻みの経験はないかもしれません。

 

 

 

 

 

 

次にその他に使われている材料ですが、断熱材はポリスチレン系の断熱材

を使っていますが、これはグラスウールを使っているところが多いかもし

れません。

価格を比べるとやっぱりグラスウールは安いです。

ポリスチレン系とグラスウールでは透湿抵抗がかなり違うので湿気対策は

必要になります。

この状態から壁や天井に石膏ボードを貼れば後は仕上げを何でするかに

なります。

だいたいクロスで仕上げますが、当社では床板も新建材ではなく杉や桧

の板を使っていて壁は漆喰、天井は板や和紙を使うことが多いです。

あと完成して目立つところは出入り口にある建具ですが、これも新建材

の出入り枠と建具を使う会社が多いですが、当社では出入り枠も大工さん

が杉や桧の板をカンナで仕上げて組立て、建具は一本ずつ建具屋さんが

造っています。

簡単に言えば昔からある家づくりです。

工場で作った製品を少なくして職人さんが手間をかけて造る部分が多い

家づくりです。