昨日は着工式をさせていただきました。

既に工事が始まっていてかなり進んでいる状況ですが、

遅ればせながらの着工式でした。

施主さんのお話を聞いてみると初めてモデルハウスに

来られたのが一昨年の秋だったそうです。

当社の場合は昔ながらの木造軸組みの家づくりを考えて

いる方が選んでくれる傾向があります。

実際、構造材は天然乾燥ですし、プレカットはしないで

大工さんが墨付け手刻みをしています。

また新建材もあまり使わないので出入り枠や階段も杉や桧

の木を使って現場で造作してもらいます。

そして建具は建具屋さんが一本ずつ造ります。

仕上げもクロスはあまり使わず、漆喰や和紙が標準です。

 

 

 

 

 

 

自分が育った家が今でいうところの古民家なので今の家づくり

に行きついたようにも思います。

当初この業界に入ったころは、新建材とビニールクロスとアルミ

サッシでできたきれいな家ばかりを造っていました。

と言ってもハウスメーカーやビルダーの下請けです。

「今の家は違うんだな」というのが正直なところでした。

しかしそんな規格住宅ばかりを立てているうちに「どうも少し違う」

という感覚がだんだん芽生えてきます。

面白くないし、こんな材料で家を造っていていいものかと思うように

なり、メーカーさんに「辞めさせてください」と伝えて、今の家づくり

に転換しました。

ちょうどシックハウスが問題になった時なので自然の素材を使った家づく

りは時流に乗ったという面もあります。

しかし、売れるとなればたくさんの業者さんが参入してきます。

今思えばおそらく当初は「ブルーオーシャン」だったのではないでしょうか。

あっという間に「レッドオーシャン」になり、今では自然素材が特別なもの

も何でもありません。

しかし、自然の素材は新建材と比べて勝っている点が多々あります。

廃棄処分することになっても環境に負荷がかかりません。

 

 

 

 

 

 

一昨年からSDGsに取り組むようになりました。

手続きをするときに自然素材を使った手作りの家づくりは環境にもよく、有利

になるかと思いましたが、意外なことに当時社員が男性6人、女性6人の同数と

いうのでジェンダー平等という点が高評価されたようです。

分からないものですね。

良かれと思ってやっていることよりも知らないところが評価されていることも

あるんですね。

写真は今施工中(仕上げ)の家です。

こちらの家で7月22日・23日に完成の見学会をさせていただきます。