新築住宅では省エネ、環境への付加を少なくするために
高気密・高断熱への傾向が強くなってきています。
今まで長期優良住宅でも標準とされていた断熱等級4は
数年後には最低基準となります。
今まではG2という断熱等級が一番高かったのがG3に相当する
等級7も設定されました。
この断熱等級7という性能を謳う工務店もすでにあります。
すべての地域でどんな間取りでもというわけにはいきませんが、
性能は高いに越したことはありません。
等級を上げると当然初期投資も高くなりますが、長く暮らせば暮らす
ほど等級は高いほうが光熱費を抑えることができます。
高気密・高断熱が当たり前のような時代ですが、当社ではエアパス工法
というパッシブソーラーハウスも手掛けています。
基礎と腰屋根にある換気口を開閉することで空気による排熱、保温を
しています。
このパッシブソーラーも高気密・高断熱に押され気味で着工数はずいぶん
減りました。
10年程前なら年間5から6棟くらい建築していた時期もあります。
よく考えられた工法です。
実際、この家で暮らしている人のほとんどが「夏が涼しい」と言ってくれます。
この工法の売り文句は「エアコンが苦手な人へ」です。
冬はどうかというとこちらも自然の素材を使うという点もあって
床が比較的暖かく、こちらも結構評判がいいです。
ところがこのパッシブソーラーというのは外皮熱還流率や隙間相当面積
といった数値で性能を明らかにすることが難しい工法です。
住み心地を説明させてもらっても暮らしてみないとわからない感覚的な
表現になってしまいます。
どちらかというと環境共生的な家で、高気密・高断熱のように外部と隔絶
するような生活を前提にしていません。
日当たり、通風、家族のつながりを重視した家づくりです。
断熱等級は頑張っても5くらいが限度だと思いますが、興味のある方は検討
してもらっていいかと思います。