古民家のリフォームをしています。
現代の家と違うのは明らかに壁が少ない、そして開口部が広い
というところです。
間仕切りはほとんどが建具で行うように造ってあります。
使いようによっては大変便利です。
部屋を区切ることもできれば、建具を外して大きな広間にする
こともできます。
しかしこれが耐震性やプライベート空間が欲しいとなると大変不利です。
普通の耐震診断では床から梁まで届く壁があって初めて壁とみなされる
のでほとんど壁がない状態と診断されます。
上部構造評点は普通1.0くらいあれば一応安全とになされますが、
古民家の場合は0.1や0.2といった数値は普通に出ます。
しかし、古民家の場合独自の計算方法をとれば写真にもある垂れ壁も耐力
の一部とみなされます。
もちろんそれだけでは不足することが多く、追加の壁は必要になりますが
在来工法で判断するよりは少ない壁で済ますことができます。
古民家はだいたい土地はゆったりしているので東西方向に長く日当たり
良くつくられています。
日当たり良く、風通しよくすると東西方向の壁が少なくなります。
南北は比較的あります。
この東西方向の補強をしてやることでかなり耐震性が増します。
もちろん中には補強の必要のない家もあるかもしれませんが、耐震補強自体は
在来工法よりも基礎コンクリートがない分安く済むこともあります。