今日は橿原市今井町にある「今井町町並保存整備事務所」
に行ってきました。
今井町で新築を計画している方の家についての相談です。
今井町というところは重要伝統的建造物群保存地区いわゆる
「伝建地区」と言われる地域です。
写真のように道路に面する面は開口部は格子であったり、壁は
漆喰あるいは板貼り、屋根は和瓦といった規定があります。
また「平入り」といって瓦の流れの方に玄関を設けるということに
なっていて妻側に玄関を設けることはできないようになっています。
同じ新築を計画するにしても思い通りには建てられないという縛り
があります。
現代では基準法さえ順守していればある程度思い通りの家を建てる
ことができます。
それがために街並みが揃わず和様を問わずいろんな形式の家が立ち並
ぶことがあります。
街並みとしてはあまりきれいではありません。
しかし、この今井町のように規制をかける前からある程度の街並みを
維持している地域もあります。
そこに住む人たちが「家」とはこういうものとして受け入れてきたのか、
みんなが協力をしてきたのか、あるいはその両方なのかもしれませんが、
自然とこのような街並みを造ることもできるということです。
今ではそれを維持していくには保存事務所が間に入って指導する必要が
あります。
それだけ家づくりは多様化しているということです。
街並みを揃えるということに対しては協力してもらうための補助金制度
もありますがすべての家に当てはまるわけではありません。
きれいな街並みを造るにはそこに住む人の協力なくしてはできないという
ことです。