こちらは新築の現場です。
の仕様で造っています。
耐震性や断熱性、劣化対策などある一定以上の性能を持つ住宅です。
耐震性に関しては震災が多発し、これからもどこで起きるわからない
状況です。
断熱性に関しても省エネや住環境の改善には必要なことです。
部屋間の温度差が少ない住環境は体にも優しいです。
そのうえ、この仕様の住宅は補助金の支給の対象でもあります。
しかし、性能のいい住宅、ハイスペックと言われる住宅ほど坪単価は
高くなります。
消費者の中にはそんなハイスペックの住宅を望んでいない人もいます。
それよりも手の届く価格帯の住宅が欲しいというのが本音かもしれません。
性能がいいと言ってもどれくらいの差があるのか住んでみなければわから
ないものかもしれません。
当社は家というのは最低でも長期優良の仕様であるべきと考えてこの仕様で
家づくりを続けていますが、実際に拘っているところは「天然乾燥の木を大工
さんが墨付け手刻みをして造る家」です。
構造が第一だと考えているので。
仕様を抑えても手の届く住宅が欲しいという気持ちもよくわかります。
家は住めてこそです。
しかし、省エネ基準の義務化が2030年に実施されると性能向上に伴う
温熱環境の改善と光熱費の削減というメリットと引き換えに販売価格は
値上げせざるを得なくなります。
この基準を満たさない家は建てられなくなるのですから。
今回のウッドショックのような影響もいつまた起きるかわからないことで
すから、ローコストという住宅はなくなっていくのかもしれません。
誰もが住める住宅、手の届く住宅を供給できる工務店、ビルダーはなくなる
のかもしれません。