これからリフォーム工事をさせてもらいます。
壁付けのキッチンとダイニングです。
古民家の時代はダイニングというものはありませんでした。
畳の間ばかりで土間で造った料理を畳の間や板の間に運んで
そこで食事をしてましたが、戦後あたりから『寝食分離』と
いう考えができて食卓のスペースが取られるようになりました。
きっと画期的な考えだったんでしょうね。
壁付けのキッチンの後ろにテーブルを配置して奥様も振り向けば
食卓に料理を並べることができました。
古民家の時代とは大違いです。
それがだんだんと豊かになってくると、壁付けのキッチンでは
洗い物が見えたり、奥さんが背を向けて料理をしているのが
不快に感じるようになってきました。
そこで現れたのが対面キッチンです。
洗い物が見えない、料理の最中も顔を合わせることができる
収納も壁側にきっちり納めることができるようになりました。
更に今では『アイランド型』もあります。
対面のように片方がふさがれることがなく回遊できるメリット
があります。
しかし、便利になっていく一方でだんだんとダイニングキッチン
に広い面積が必要になってきました。
ここにリビングが並んでLDKとなると全体では結構な面積が必要
になります。
リフォームで『対面が欲しい」となっても対応できないことも
あります。
どのタイプのキッチンがいいかは使う人それぞれです。
対面キッチンなどは『子供の顔が見える」といったうたい文句に
惑わされているだけだとか、LDKを広く見せるための業界の策略
のような記事も見受けられますが、使う人が便利と思うタイプを
選べばそれでいいのです。
ただし、対面は確かに収納は並べやすいですが導線は長くなりますので。