家はある一定の強度を持っていなければなりません。

これは建築基準法でも定められていて、耐震強度はそれをさら

に上回る強度(耐震等級2または3)を求められる時代です。

これは主に壁(筋違や合板)や躯体にとりつく金物などで

決定されます。

そこには屋根の面も関わってきます。

普通に構造用合板いわゆるコンパネや針葉樹合板を貼れば

一定の強度が確保されます。

これは合板を造っている会社が性能試験を行っているから

認められるものです。

ところが当社は写真のようになるべく合板や新建材を使わ

ない家づくりをしています。

屋根の野地に杉板を貼るのが当社の標準仕様です。

しかしこの杉板では屋根面の強度はほとんど期待できません。

1820×910の大きさのしっかりした合板と巾の狭い杉板で

はどう見ても違います。

そこで、杉板を斜めに貼ってみてはどうかと、実際に試験体

を造って性能試験をしてもらいました。

試験体に左右から力を掛けるための試験です。

数体の試験体を造って試験をしてもらいそのデータから

強度を算定しました。

その結果ようやく確認審査機関でその強度を認めてもらう

ことになりました。

合板ほどではないですが、普通に杉板を貼るよりははるか

に強度が期待できます。

これを採用すれば「火打ち」といった補強材もかなり減ら

せることができると思います。

当社では2階の天井を勾配に造ることが多く、この火打ちが

いつも邪魔でした。

デザイン的にもすっきり造ることができると思います。