今建築中の家です。
在来の木造軸組みの家です。
天然乾燥材を使って大工さんの墨付け、手刻みで造っています。
構造が組み上がって床貼作業が終わったところですが、新建材など
の既製品も使わないのでドア枠や出入り枠そして階段なども大工さん
が現場で加工して造っています。
仕上げは壁が漆喰、天井は和紙やコットンクロスを使っています。
建具も建具屋さんが造る木製建具です。
昔ながらの家づくりでたくさんの職人さんが従事しています。
現代では構造材はプレカット、内装材はほぼ既製品なので大工さん
はほぼ組み立てるだけでおそらくノミやカンナ、溝突きなどはほぼ
使わないと思います。
そして仕上げはほとんどクロスで左官屋さんが入ることはないです。
建具屋さんも和室の襖くらいでしょうか。
これも既製品があるようですが。
メーカーさんによってはほぼ組み上がった部屋を持ってきて箱を並
べるように組み立てるだけで家で完成するところもあります。
そこへ最近、3Dプリンターでも家が造れるようになってきました。
工場でユニットのように家を造ることができます。
構造以外の部材は後付けのようですが、プリンターと原材料さえ
あれば躯体が出来上がります。
工場でだけかと思ったら現場での製作もできるようでこれなら工期
も短縮でき廃材もほとんど出ません。
近未来のことかと思っていたらすぐそこまで来ているようです。
時代の進歩はすごいですね。
当社の家づくりとは正反対です。
近い将来家づくりはどう変化していくのでしょうか。
伝統的な家づくりを続けていくべきなのか、大きくかじを取るべきなのか。
先のことは誰にもわかりませんが、少なくとも近未来の映画やアニメには
伝統的な家(古民家)が描かれていることはありません。
高層ビルに四角い建物、またはドーム状の建物ばかりです。
確かに、古民家などがあれば誰も未来の映像とは思ってくれません。
しかし、伝統的なものが好きな人、守っていこうとする人はたくさんいます。
もう少し頑張ってみましょう。