リフォームにおける耐震診断のソフトを使った補強計画

の一部です。

耐震診断をされた方ならこのような資料を提示されたこと

があるのではないでしょうか。

左上の枠内の数値がこの家が持っている耐力です。

「評点」といわれます。

0.18という数値では「倒壊する可能性が高い」と判断されます。

旧耐震基準で建てられた家ではこれくらいの低い数値は普通に

あります。

そしてある程度の補強をすることで0.77という数値まで上げる

ことができます。

それでも「倒壊する可能性がある」という判定です。

この数値が1.0以上になると「一応倒壊しない」という判定に

なります。

そしてもう一つ大事なのが平面図の真ん中あたりに書かれている

「緑の点」です。

この点はこの家の「重心」です。

重さの中心です。

そして2重丸が「剛心」、強さの中心です。

重心が四角い斜線の中心にありますが、剛心がこの斜線の範囲を

外れると家のバランスが崩れて地震が来た時に剛心を中心にして

大きく揺れることになって倒壊を招くことになります。

これが「偏心率」と言われるもので斜線の中に剛心が入っている

ことが安全性を高めることになります。

重なればもっといいです。

こちらの家は瓦屋根で土葺きです。

ですから「重い屋根」を前提に耐震診断をしています。

近い将来土葺きから桟葺きに変えるのであれば評点は改善されて

1.0以上になると思われます。

それくらい屋根の荷重は耐震に大きく影響します。

この家の場合、現状で評点を1.0以上にしようとするとかなり大掛

かりな耐震補強工事が必要になります。

どこまで補強するか、どこまで評点を上げるかは予算との兼ね合い

になります。