木造住宅に使う木材にもいろんな種類があります。
集成材もあれば自然の木をそのまま使うこともあります。
自然の木も自然乾燥させた木材と機械で強制的に乾燥させた
木材があります。
よく言われる天然(自然)乾燥材と機械乾燥材です。
当社は構造材に自然乾燥材を使っています。
自然乾燥であれ、機械乾燥であれどちらもメリット、デメリット
があります。
私は自然乾燥のほうがメリットが多いと思って使っています。
「では実際その強度はどうなのか」と聞かれるとはっきりと比較
したデータがありません。
調べると、桧などは伐採してから200年位は強度を増して、その後
強度は低下していくが1000年位で伐採時くらいの強度になるという
グラフが出てきます。
実際、法隆寺が1300年経過していてそこに位置しています。
これはもちろん自然乾燥材です。
では機械乾燥材はというとそのようなデータはありません。
戦後、復興時に急激に機械乾燥材が使われ出したそうですから、
まだ、永くても60年から70年です。
取引している材木屋さんにも聞いてみましたが、やはりそのような
比較データはないそうで、試みたそうですが、実際同じ木はないの
で比較できない、または大量のサンプルが必要になるというので挫折
したそうです。
ただ、少なくとも耐用年数を要する寺社・仏閣には機械乾燥の木は
使われていないということです。
憶測するに、強度は別としても現代の住宅の寿命には機械乾燥材で
あっても問題はないであろうということではないでしょうか。
現代の古民家のような築100年や200年といった住宅はこれから先は
存在しないのかもしれません。