クロスの貼替なのですが、この家はベニヤ板の上にクロス
が貼ってありました。
30年位あるいはもっと以前はクロスの下地と言えば
ベニヤ板がたくさん使われていました。
それなりに丈夫で何かを打ち付けるにもベニヤなら釘
などが打てます。
施工上の扱いも軽くて欠けることもなく良かったのでしょう。
ところがベニヤ板は丸太をスライスして薄い木を作りそれを
交互に貼り合わせたものですから、経年でそれが剥がれて
クロスが浮いてきたり木の灰汁が染み出てきたりします。
クロスを貼り替えるとき、クロスに糊を付けます。
これには水分がたくさん含まれています。
古いベニヤが下地になっているとこの水分を吸ってベニヤが
剥がれてくることがあります。
また、灰汁を吸い出す原因にもなります。
そこでベニヤを剥がして石膏ボードの下地にしました。
これは漆喰などの塗り壁に変えるときも同じです。
施工費はかかりますが、下地はやり替えたほうがいいです。
下地の作業が完了してクロス貼りの作業をしています。
当社ではビニールクロスを使っていません。
この家はコットンクロスです。
写真で分かるように室内は荷物がいっぱいです。
大規模リフォームが多いので住みながらの荷物がある状態
でのこのような作業はあまりありません。
大工さんはもっと大変だったでしょう。
クロス工事の完了です。
終わってみれば何でもないですが、クロスの貼替と言っても
下地の状態によってはいろんな作業が必要になります。
先日「クロスの貼替の見積もりをしてほしい」という問い合
わせがありました。
下地がどんな状態なのか、荷物がどれくらいあるのか、など
いろんな条件がかかわってきます。
クロスの貼替、簡単なようで簡単に見積できないですね。