昨日のブログの続きになります。
自分たちでは大した意見も出さず完成した家でしたが、それほど
不便も感じずに暮らしてきました。
というか、男の子が3人生まれても人で生活するには多少の不便
はあっても十分でした。
ほどほどの広さがあったので当たり前ですが、昔ながらの家づくり
で6畳・8畳の和室の続き間があったり、ほとんどが和室だったり
とその後、余り建てられなくなった古いタイプの家でした。
不便なところと言えばトイレが1階に一つしかないので子供が学校
に行くようになると順番待ちでした。
これは洗面所も同じです。
またお風呂が0.75坪と当時は普通でしたが、子供と一緒に入るには
少々狭かったです。
部屋数はあったのですが、2階は細長い7畳くらいの洋室と4畳半の
和室そして8畳の和室 どうも使いづらい部屋割りでした。
玄関は広かったのですが、流行りのシューズクロークなどはありま
せん。小さな下駄箱が一つでしたからいつも靴が散乱してました。
子供が小さいうちは8畳の和室に5人が川の字になって寝てました。
数年たつと一緒に風呂に入ることもなくなり、学校に行く時間帯
も変わり、一緒に寝ることもなくなります。
そうなると小さなお風呂や一つしかないトイレもさほど不自由は
感じません。
2階は子供が占領するようになり、私が2階に上がることはほとんど
なくなりました。
そして子供が社会人になれば一人暮らしを始めます。
一人出ていき、二人出ていき、自然と部屋は荷物があるだけの空き
部屋になります。
そして、リフォームをすることになりました。
ご多分に漏れず、和室の一間は物置状態でした。
しかし、30数年暮らした家をリフォームするきっかけになった
一番の原因は寒さ対策だったかもしれません。
土壁の家でしたから、夏は割と涼しく暮らすことができました。
家の周囲が田んぼや池、また暑さに割と強い体質もあったかもしれま
せんが、冬は寒かったです。
薪ストーブも設置しましたが、一部屋を暖めるのが精一杯でした。
引っ越しを機会にかなりのものを処分しました。
暮らしやすくするにはできるだけ処分することです。
外断熱とサッシの取替で断熱性を上げて、壁や柱を追加して耐震性
も上げました。
全部で5部屋あった和室は2部屋になり、洋室やLDKになりました。
今風の広いLDKです。
そして今は夫婦二人だけの住まいになっています。
わずか30数年でリフォームすることになるとは建築当初思ってません
でしたが、子供が巣立つと生活様式の変化を感じます。
考えてみれば、一般的に30歳くらいで家を建て、子供さんと一緒に暮
らすのは20数年、80歳まで元気に暮らしたとして50年その家で暮らす
ことになります。
適度な寿命のようにも感じますが、一代限りではもったいない気もします。
諸外国と比べても短いです。
気候が違う、造りが違うという人もいますが、100年以上経過した家も
たくさんあります。
とはいっても、現代の家づくりが2世代、3世代にわたって生活できる家
づくりをしているかというと少々疑問が残ります。
家は一代限りと考えている人が多いのもわかります。
子供さんが後を継いでくれないとどうにもなりませんから。
どう手を付ければいいのかわからない空き家になっても大変です。