新築でもリフォームでもどこの材木を使うかは各社

だいたい決まっていると思います。

当社では構造材は吉野材、床板や枠材、建具材もほぼ

吉野の木を使っています。

ほぼというのは床、壁、天井に使う木が時々変わるから

です。

上の写真の床板は吉野の杉です。

こちらは福島県の杉板です。

どちらも「上小節」と言って「無地」というほどではない

ですが、ほぼ節のない床板です。

写真ですが、皆さんご覧になって違いが判るでしょうか。

並べてみれば「そういえば吉野の板の方が木目が素直で

やや目が細かいかな」といった感じではないかと思います。

こちらは外壁に使っている杉の板ですが、これは三重県熊野

の木です。

こちらも、並べてみれば福島県の木に近い木目をしているのが

わかります。

しかし実際、板の切れ端だけを見てこれは吉野の木か三重県の

木かを判断するのは難しいと思います。

さすがに地元の材木屋さんは見分けます。

どれも、同じ杉の木からとれたものですがやっぱり奈良県に住ん

でいると奈良県の木すなわち吉野の木にこだわる人が多いです。

 

ところがこの材木業界というのがわからないもので、どこの産地

の木がどこで流通しているかわからないことがあります。

吉野の木が秋田県で秋田杉として使われていることもあるとか。

たまに材木に産地が明記されていることがあります。

しかし、当社で扱っている吉野の木でわざわざ産地が明記されて

いるのは見たことがありません。

木目が細かいとか荒いとか、素直だとかというのはその土地の土壌

にもよりますし、育て方にもよるでしょう。

しかし、寒い地域だから木目が細かいということはなさそうです。

産地のこだわりもわからないことはないのですが、日本の木である

限りはその地域の特性は多少あっても同じ杉やヒノキに変わりはない

と思います。

ただ、地産地消といってその地域でできたものはその地域で消費して

あげるのが効率がよく地域のためではあります。