障子や襖しかなかった時代では雨戸は必需品でした。
今でも古民家などでは和室と縁側の境には障子が吊り
こまれていて縁側の外部側には雨戸しかない家があり
ます。
戸締りをすると中は真っ暗です。
近年になってガラスが普及し縁側にもガラス戸が使われ
るようになりました。
しかしこの雨戸は台風の多い地域では必需品です。
そして雨戸は防犯や防火、防音、断熱の役目もしてくれます。
私は仕事柄、他府県の工務店さんの家を見学することがあります。
奈良県ではほとんどの家が雨戸またはシャッターをつけます。
昔、台風の被害にあった経験もあって雨戸を付ける人が多いです。
もちろん防犯目的の方もいます。
しかし、福井県や富山県、長野県の住宅ではあまり雨戸がついて
いません。
他にもそういった地域があるのかもしれません。
やはり台風の被害にあいにくい地域なのか、またあまり防犯を気に
しなくてもいい地域なのかそのあたりはわかりませんが、雨戸がない
というだけで家がすっきりとして見えます。
「雨戸がないというだけでも坪単価は抑えられるだろうな」などと
下世話なことも考えてしまいますが。
しかし、沖縄、九州のように毎度のごとく発生するたびに台風に
さらされる地域は当然備えがありますが、ここ数年、東海・関東
にも台風の被害が出ています。
これからは今まで台風の被害がほとんどなかった地域も雨戸が普及
するようになるのではないでしょうか。
後付けの雨戸やシャッターもありますから、備えておくに越したこと
はなさそうです。