古民家のリフォームをしています。

空き家になった古民家を購入されて、その家のリフォームを

依頼されることもあれば、今住んでいる古民家のリフォーム

もあります。

また、しばらく使わなかった古民家を新たに使おうとする人

もいます。

ほとんどの古民家は一度や2度はリフォームが施されています。

土間だった台所に床を造って使われているのが一番多いです。

そして当時はやった新建材で壁や天井がふさがれています。

それを取り払ってまた構造材を表しにすることが増えました。

元あった形に戻そうとするリフォームが多くなりました。

しかし、そこは現代のリフォームですから新しく土壁を造ること

もありますが、多くは石膏ボードを使って簡易な左官壁に仕上げ

ているのが現状です。

実際、小舞竹や土壁となると施工できる職人さんも少なく手に

入らないこともあります。

見かけだけを昔風に仕上げているのが現状です。

災害の多い時代ですから、耐震的にも何らかの処置は必要です。

今まで持ってきたのだから、何度かの大きな地震には遭遇して

いるはずで、今のソフトを使って解析しなくても大丈夫なのでは

とも思いますが、住む人にとっては何らかの根拠が必要です。

古民家という構造(伝統工法)を無視して在来工法で耐震補強を

するのが一番確実かもしれません。

しかし、かなりの施工費がかかります。

おそらく3千万以上のリフォームです。

限界耐力や時刻歴応答解析といった難しい解析、耐震補強もあります。

限界耐力計算の方が現状に近い形を維持できますし、施工費も抑えら

れることが多いですが、どれが一番確実かは実際遭遇してみなければ

わかりません。

それならばいっそ建て替えた方が・・・・

となりますが、同じものを造るとなるとこれも大変です。

予算がなくても、少なくとも今よりは弱くならないように手を加え使い

やすく、住みやすくしていくのがリフォームです。