古民家のリフォーム、リノベーションが数年前からブームの
ようになっています。
古くなった家を修理して使う、住まなくなって空き家になった
家を改修して新たな人が住む、そういった点では喜ばしいこと
です。
しかし、ブームは流行り廃れがあります。
あと数年もすればこのブームも下火になるかもしれません。
これからの家づくりには最低の性能が要求されるようになります。
そうなると古民家といったつくりの家は性能という点、特に断熱
に関しては不利です。
お金をかけて改修すればできないことではないですが、何しろ家が
大きいだけに施工費がかさみます。
古民家という家は現代とは違った工法で造られています。
数百年の歴史を持つ家もあります。
そういった意味では単なるブームで終わらせるのではなく、もっと
有効に使っていくべき、残していくべき財産でもあります。
古民家をリフォームするにしても100年もった家ならばさらに
100年くらい持つように施工していくべきだと思います。
今空き家がどんどん増えています。これからも増えていきます。
これは古民家に限ったことではありませんが、今ある家を有効に
使っていくことを考えないと増える一方です。
人口は減少していくのですから、なおさらです。
一部の外国では、新築住宅を建てることを規制しているところもあります。
日本は家が余っているはずなのにまだ新築住宅が建設されています。
大きな開発も行われています。
開発された団地は確かにきれいで住みやすいですが、20年、30年経過
すれば今では空家ばかりになっている住宅地と同じ道をたどります。
さらにそこで大きな災害が起きれば、ここの地名はむかし「・・・・・・」
といって本来人が住まないところだった といったことが今更のように言わ
れることもあります。
先のことを考えれば、空き家を有効活用した方がいいことは誰でもわかると
思います。
しかし、不動産業界も古い家、特に古民家には手を出しません。
仲介などをしても安くて儲からないからです。
現状を見ていると古い家は自然と朽ちるのを待っているように感じます。