ある蔵の事前調査に来ています。

築100年くらいなのでしょうか。

柱も梁も垂木もすべて丸太です。

母屋はよくこんなに曲がったものを使ったものだと感心します。

今では製品にはできないような木も工夫して使い切るようにし

ていたのでしょう。

土壁だからこそできたのしょうね。

今のように建材で壁を造ることが前提ではありません。

 

 

 

 

 

床下です。

石場立てになっています。

こちらも根太、大引き、束などもすべて丸太です。

やや湿気があるように感じますが、腐朽や蟻害などは

なさそうです。

 

昔の家になるほど木材は製材されていません。

今のように電動工具も普及していませんし、製材所も少な

かったでしょう。

ほとんど手作業ですから、継ぎ手や仕口の加工だけで造られ

ています。

製材してしまえば作業は楽になりますが、製材すると断面は

小さくなりますから、丸太のままの方が丈夫なことは確かです。

何でも丸太のまま使っているから長持ちしているのかもしれません。