地震のエネルギーを表す単位にマグニチュードというの言葉があります。
たとえばマグニチュード5と6ではそれほど大きな差はないように感じる
かもしれませんが、数字が1大きくなるごとにエネルギーは30倍になります。
たとえばマグニチュード5と7では30×30=900倍という差になります。
次に加速度という言葉があります。
震度が1違うと加速度は3倍、震度が2違うと約10倍となります。
震度6強、震度7というのは相当大きな激しい揺れを伴います。
現在、建築基準法の耐震基準を満たしている建築物はどの程度の地震に耐えら
れるかというと中規模の地震(震度5程度)に対しては、ほとんど損傷せず、
極めてまれにしか発生しない大規模の地震(震度6強から7程度)に対して人命
に危害を及ぼすような倒壊等の被害が生じないことを目標にしています。
通常の建築基準法による壁量計算でもよいのですが、できるなら品確法住宅性能
表示に基づく耐震等級2や3を確保することがより安全につながります。
許容応力度計算は、単純な壁量計算では確認できない水平構面の弱さやそれぞれ
の構造材にかかる許容応力を超えないかどうか、鉛直構面や水平構面の地震力が
せん断力を超えないかどうかを検定するための計算です。
より精度の高い耐震性能を確保するための手段です。
写真の資料は、設計担当が構造計算のセミナーに参加してきたときのものです。
ここ2カ月ほど、2件の現場の構造計算を外注してやり取りをしてきましたが、
やはり、社内で対応した方がよさそうなので計算ソフトの購入を検討しています。
プレカットなど、構造材を外注してしまうやり方ならばこんなことはしなくても
いいのですが、やっぱり、自社で構造材を拾い出ししたり、「古材を再利用したい」
となるとそれなりの対応は必要になります。
余計な仕事かもしれませんが、家を構造材から組み立てるという楽しみがあること
も確かです。